救急搬送から1年 土肥功留美プロが “完全復活宣言”

「とにかく健康でプレーできているのが一番ですね」。笑顔で、そう話してくれたのは、BPカストロール契約選手の土肥功留美プロ。今年の「カストロールレディース」を前に、そんな思いを特に強く抱いている選手です。
ちょうど1年前の昨年大会のプロアマ後、土肥プロは体調不良で倒れ、救急搬送されました。原因は極度の貧血。第1ラウンドには出場したものの、途中で棄権しました。「誰と何を喋って、何をしたのか記憶がないんです。救急車で運ばれたのは覚えているし、小石さん(小石孝之BPカストロール名誉会長)に電話したのも覚えているんですけど…他は何も」。一時は血圧も200mmHg以上まで上昇。その後、入院、治療、リハビリと復帰を目指す日々も過ごしました。
そして今年のコースに、明るい笑顔とともに帰ってきました。治療中は2カ月ほど練習ができない時間も続き、クラブを握れるようになったのも、今年の4月に入ってから。それでも、ここに照準を合わせるように練習を続け、開幕前日に行われたプロアマでは、元気な姿を見せてくれました。
「また、去年みたいなことにならないかなというのが頭をよぎって、緊張しました」。スタート時にあったこんな不安は、ホールを重ねるごとに消えていました。「体が楽でした! スポーツ選手は、ある程度のことはガマンできると思う。去年はよっぽどつらかったんだなって、きょう感じました」。完全復活をアピールしてくれました。
復帰戦になった今年5月のステップ・アップ・ツアー「ツインフィールズレディース」の前には、小石名誉会長から、『無理せず自分のペースでやっておいで』という言葉もかけられたそうです。「連絡をいただいて、調整して、それできょうがある。頑張ります」。飛距離はちょっぴり落ちたそうですが、その明るい声はいつも通り。今年はいい思い出をここで刻んでくれることでしょう。