カストロールレディース 横山倫子プロが4アンダーで単独首位
「カストロールレディース」初日を終え、横山倫子プロが4アンダーで単独首位に立ちました。最終日は、プロ11年目での初優勝を目指し、最終組からスタートします。
この日のスコアは5バーディ・1ボギーの「68」。この好成績は“肩の力を抜いたプレー”がもたらしてくれました。2番で最初のバーディを奪った横山プロは、6番パー5で、残り80ヤードの三打目をピンそばにピタリとつけバーディ。「これが次のホールに繋がった」と気を良くし、7番でもスコアを伸ばしました。8番はボギーとするものの、後半にも2つのバーディを奪いリードを守りました。
横山プロは6月に行われた「ルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース」でプレーオフの末に敗れたものの、今季最高成績の2位タイを記録しました。しかしその後は「ユピテル・静岡新聞SBSレディース」から「ANA PRINCESS CUP」まで3試合連続で予選落ち。「本当に調子が悪かった」と、その時の状態を話しました。そして不調の原因は、ルートインカップ-での好成績にあったそうです。
「そこで優勝争いをして、今までとは違う景色を見たことで、これまではOKと思っていたミスなどが積み重なることがストレスになるようになりました。それで深みにはまりました」。自信となるはずの成績が、逆に枷(かせ)となったのは皮肉です。
そんなどん底の状態を救ったのが、専修大学時代の後輩で、男子の高橋賢(まさる)プロでした。ANA-を終えた後に食事をする機会があり、その時に高橋プロが、こんなことを言っていたそうです。「僕は倫子さんとかに比べて下手くそだったけど、いま自分が成長していることをすごく感じるんです。倫子さんは元々ものすごく上手いんだし、もっとヒョウヒョウとやればいいんじゃないですか」。この言葉で横山プロの胸のうちがラクになりました。
高橋プロは横山プロと違い、学生時代に「日本学生ゴルフ選手権」などの大きな大会への出場はありませんでした。プロ入り後も、試合出場のため海外などを転戦した苦労人です。しかし今季、「~全英への道~ミズノオープン at ザ・ロイヤル ゴルフクラブ」で6位タイに入るなど、その当時では考えられない活躍を見せました。
その苦労人からの助言を聞いたときに、横山プロは「もし自分が60点しかできないのなら、60点を出すために100%やろう」と思えるようになったそうです。そして「色々考えるのではなく、今までみたいにイメージを大事に」プレーし、この日のスコアに繋げました。
横山プロは「最終日は緊張すると思います。まだ勝ち方を知らないので試行錯誤ですが、勝ちたい気持ちを前面に出してプレーしたい」と意気込みを語りました。“後輩からの教え”を胸に、残る18ホールに全力をそそぎます。